◎平成27年度 学校経営方針
1 教育目標
北九州特別支援学校は、創立31年を迎えた。今年度は、東部地区特別支援学校再編に向けた
最終の年となり、本校は肢体不自由部門と病弱部門を併せ持つ総合特別支援学校になる。
新たな時代に相応しい特別支援教育の創造と発展に努め、児童生徒一人一人の夢や願いを実現できる
開かれた学校を目指す。そして、児童生徒の可能性を信じて可能性を最大限に伸ばし、将来はそれぞれの
役割等に応じて、周りの人や社会に貢献できる人を育てていく。
「児童生徒の自立と社会参加をめざして、一人一人の力を伸ばし、
楽しく生活できる力を高め、主体性をもって豊かに生きる人間を育てる」
2 目指す学校像
(1)児童生徒が、学ぶ意欲が高まる学校
①健康で安全で安心して過ごせる学校
②友達や人との輪が広がる学校
③能力や可能性を最大限に発揮できる学校
(2)保護者が安心、信頼して我が子を託したくなる学校
①我が子が健康で、安全で安心して通える学校
②指導方針、指導内容・指導方法がよく分かり、我が子の将来が見通せる学校
③我が子が生き生きと活動する教育環境が整った学校
(3)教職員が仕事のやりがいをもてる学校
①専門性を磨き、連携、協力して組織的な教育活動を展開する学校
②教育公務員としての使命を自覚し、法令及び服務規律を遵守し、協力し合う学校
③一人一人が教育的な温かさと思いやりに溢れ、健康で仕事に誇りを持ち続けることができる学校
3 目指す児童生徒像
○自分も友達も大切にし、仲間と協力できる子ども
○健康な体つくりに努める子ども
○責任をもって最後までやり抜く子ども
○自分で選び、自分で決める子ども
○自らあいさつをする子ども
4 学校経営の重点
(1)学ぶ意欲と基礎学力の向上を図る充実した学習指導
①個別の指導計画に基づき、基本的な学力を身につける教育活動を実践する。
②児童生徒一人一人に応じた教材教具を活用し、授業内容の充実を図る。
③外部専門家との連携をもとに、児童生徒の状況や学習課題に応じた指導の充実を図る。
④授業の振り返りを大切にした教育実践を行う。
(2)健康・安全な生活を送るための指導等の充実
①医師、看護師と教職員が連携し、医療的ケアを安全に実施する。
②食事指導(摂食指導、段階食・食物アレルギー対応給食を含め)、医療的ケア、アレルギーに関する
研修の充実を図り、教職員の理解を深め、指導力を高める。
③ヒヤリハット事例や事故報告などを活用して、学校事故ゼロを目指した安全教育を充実させる。
④児童生徒の健康安全、人権を大切にし、安心安全な教育活動を展開する。
(3)児童生徒一人一人のニーズに応じた進路指導の充実
①児童生徒一人一人に、人間関係形成能力、情報活用能力、将来設計能力、意思決定能力の育成を念頭に
小学部からのキャリア教育を推進する。
②保護者と協力して個別の教育支援計画を作成し、日常の指導の中に保護者や本人のニーズを生かしていく。
③キャリア教育や進路指導を充実させ、一人一人の地域生活を充実させる。
(4)特別支援教育のセンター的機能の充実
①東部地区の特別支援学校や関係諸機関と協力連携し、本校の特色を生かした幼稚園、小・中学校等への
地域支援を行う。
②内容に応じて学校で行う研修をホームページや各種お知らせ等で行い、広報活動を充実する。
(5)教職員一人一人の専門性を高め、より高い使命感に基づいた教育実践
①教職員一人一人が肢体不自由教育の専門性を高め、質の高い教育を推進する。
②職員用パソコンの活用とともに、児童生徒の個人情報の管理体制の徹底を図る。
③校内の諸研修、教育センター等の研修を目標や課題を持って受講し、知識や指導技術の向上に努める。
また、研究発表会や先進校視察等に参加し、結果を職員に報告し成果を全職員に還元する。
(6)ワークライフバランスの推進
①校務支援を活用し、職員朝礼や職員会議などのペーパーレス化、文書作成されたデータの活用等を行う。
②定時退校日の徹底を行うことで、超過勤務の縮減を推進する。
(7)総合特別支援学校のスムーズな開校準備
①肢体不自由と病弱の機能を持つ特別支援学校の円滑な併合を行うために、教育委員会・企救特別支援学校と
協働して、仮称「北九州総合特別支援学校」の教育課程作り等に取り組む。
②統合準備委員会を校務分掌内に設け、企救特別支援学校との定例合同会議を設定する。
③仮称「門司総合特別支援学校」の開校準備にかかる門司特別支援学校と連携し、進捗状況等を確認
しながら、全職員で開校準備を行う。
5 本年度の取組目標
(1)自立活動の指導
①児童生徒一人一人の自立への支援や指導に重点を置き、個別の支援計画、個別の指導計画を活用し、
目標と指導と評価の一体化を図る。
②自立活動の専任を中核とした支援部を中心に自立活動の指導の充実を図る。
③児童生徒一人一人の発達段階や障害の状態を的確に把握し、「自立活動の時間における指導」や
「教育活動全体を通して行う指導」が効果的に行われるよう、指導内容を工夫改善する。
④指導の充実を図るため、特別健康診断での外部専門家からの指導助言を積極的に活かす。
(2)教科の指導
①各教育課程に応じた教科指導の充実を図る。
②教育課程の実施状況を的確に把握し、適正な年間授業時数を確保する。
③個に応じた指導の充実を図るため、チームティーチングなどの指導方法の工夫を積極的に図る。
④目標と指導過程及び評価方法の一貫性を図るなど、目標と指導と評価の一体化を図る。
(3)領域・教科を合わせた指導
①あそび、生活及び総合学習の指導について、理解を深める。
②個の学習課題を達成するために、課題解決的な学習を踏まえた単元を構想するとともに、
その学習過程において効果的な体験的な学習を取り入れる。
(4)道徳の指導
①各教科、特別活動、自立活動等との関連を密にしながら、道徳教育の年間指導計画に
基づいて指導を行う。
(5)特別活動の指導
①児童会・生徒会活動については、児童生徒の実態に応じて指導のねらいを明確にして計画的な活動を
展開に努める。
②学級活動等については、児童生徒の実態に応じて、各教科、道徳、自立活動等の関連を明確にして、
年間指導計画をもとに題材や指導方法の工夫に努める。
(6)交流及び共同学習
①児童生徒のニーズや地域・学校等の実態に応じ、近隣の学校との交流及び共学習同活動など、
多様な交流及び共同学習を推進する。
(7)進路指導
①キャリア教育の視点に立ち、小学部から高等部までの一貫した進路指導を行う。
②可能な限り児童生徒自らが生き方を考え、主体的に進路先を選択し、その後の生活において自己実現を
図ることができる力や態度を育成するために、児童生徒の進路を見据えた計画的、継続的な指導の充実に
努める。
(8)人権教育
①公教育としての立場を踏まえ、全教育活動を通して人権尊重の精神の大切さを理解させるために、
児童生徒の実態に応じて適切な指導を推進する。
②生活年齢相応の対応や障害特性に配慮した教育を推進する。
③「自尊感情」「自己肯定感」を大切にした教育を推進する。
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