教育効果の向上と教育環境の整備を図るため統合して生まれた高生中の新校舎は、斬新でユニークなものにするため市学校建設課、施設課、学校の三者が話し合いを重ね、知恵を出し合いました。基本的には地域環境にマッチした個性ある学校、生徒たちが楽しく学び、いつまでも心に残る学校づくりを目指しました。

一、人間味のある文化性豊かなものにする。
一、狭い中を広く使えるようにする。
一、直線だけでなく曲線を多く入れる。
一、段差のある立地条件を活用する。(4段差)
一、生徒も一緒に校舎をつくる(星座等)
一、運動場を広くし100mと200mのトラックを確保する。
一、上下一足制を導入する。
 
機能面と同時におおらかで、若々しいイメージを大切にし、未来へ向かって勇気をもち気高く生きる建学精神を各所におりこみました。
この気高さ、崇高さを表すのに校舎の外壁の色はホワイトを基調に、ライトブルーでアクセントをつけ、清潔で上品な感じを出しています。
高峰中学校解体から
高生中学校基礎工事の様子
礎石に思いをこめて・・・


 この巨大な校舎を支えているのは77本の大きな杭です。
本校のこの丘陵地の地下18mのといころに斜めに岩盤が走っています。
その岩盤にセメントで礎石固めをし、その上に鉄筋入りで直径1m以上のギリシャ風の円柱、角柱が77本も立ち上がり、この校舎を支えているのです。
 高生中はどんな大きい地震にも耐え、これから100年以上も生き続けることになります。
砂上の楼閣ではだめで、すべては基礎が大切です。皆さんたち自身も全く同じです。



完成直後の高生中学校の様子
感受性の高い中学生には、具象的なものだけでなく抽象的なものも必要です。
レリーフ、モニュメント、シンボル的なもの等いろいろなオブジェが校庭にあります。
そのひとつは庭を透水性の舗装がとりまく、石と水たまりの空間です。大きいみかげ石4本を縦横に置き、「統合」を表現しました。
センターベンチは教師、生徒たちが語り合う憩いの場でもあります。

馬蹄型のコーナー、これはロンドンのハイドパークの
スピーカーズコーナーを参考にして取り入れました。


のぼり藤
 学習する場には豊かな緑の樹木がたくさん必要です。そのために記念樹の松や梅の約30本はテニスコート横の空き地へ仮植、新校舎完成後に本植をしました。
グランド側の側壁にはステンレスパイプを造形、将来は藤やツタが生い茂り、勇壮な「のぼり藤」となることでしょう。
旧坂道左側のヒマラヤシーダーは校地拡張のため31本を伐採し、1本だけ正面右側に記念樹として残しました。
体育館周辺の楠5本とこうこう竹1株、西側土手の柳11本桜5本は残しました。
 現在、校地内には20数種類の約160本の樹木が植えられています。



浅生中・高峰中より移植された木々
図書室
 1日中開放されているので、いつでも自由に読書や調べものをすることができます。また”88−邂逅”をテーマにしたステンドグラスも見ることができます。


シンボルタワー
 ふたつのリングは浅生中と高峰中ひとつに
なった統合のシンボル。
茶室(平成の間)
 茶室とその隣の大広間(32畳敷)は
入っているだけで心の安らぎを感じさせます。
高生ホール
 階段式になったステージのあるこのホールは学年集会や大スクリーン・VTRプロジェクターを利用しての学習によく使われています。
 放課後は卓球部の練習場に早変わりします。
パソコン教室
 教員機1台、生徒機40台、大型プロジェクター・携帯用プロジェクター、スキャナ、 レーザープリンター、ペンタブレットを完備しています。
 ITサポーターが月数回来校し、教師・生徒のITスキル向上のため、授業支援や 講習会を行っています。また、選択の授業でパソコン検定を受検するなどの取り組みを 行っています。
視聴覚教室
 ノートパソコン13台、デスクトップパソコン8台をLANでつなぎ、 第2パソコン教室としても活用しています